
ここでは『進撃の巨人』の登場人物クルーガー(フクロウ)についてご紹介します。エレンが生まれる前、クルーガーの口からは「ミカサ」「アルミン」という名前が発せられました。なぜ、クルーガーはまだこの世にいなかったミカサやアルミンを知っているのでしょうか…。
【©諫山創・講談社】
『進撃の巨人』に登場するクルーガー(フクロウ)とは
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クルーガー(エレン・クルーガー)はエルディア復権派の人物。クルーガーは“フクロウ”の名前でマーレ人になりすまし、マーレ当局にスパイとして潜入していました。
フクロウとしてマーレ治安当局に潜入していたクルーガーは、エルディア復権派に武器や資金、歴史文献を提供。クルーガーが提供した資料やダイナの情報により、グリシャらエルディア復権派はパラディ島に逃げ込んだフリッツ王(レイス王)から『始祖の巨人』を取り戻し、マーレへの反逆を計画することになりました。
かつて、“フクロウ”としてマーレ治安当局に潜入していたクルーガーは少年だったグリシャと遭遇。のちに、クルーガーはマーレ治安当局によってパラディ島に連行されてきたグリシャと再会し『進撃の巨人』を継承しました。
『進撃の巨人』クルーガーとグリシャの出会い
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クルーガーとグリシャの出会いは、グリシャが少年だった時のこと。
ある日、少年グリシャは飛行船を見るために、妹・フェイとともにレベリオ収容区を抜け出しマーレの敷地内に足を踏み入れてしまいます。
すると、グリシャは川原でマーレ治安当局員に遭遇。そこにいたのが、フクロウとしてマーレ治安当局に潜入していたクルーガーでした。
グリシャが外出許可証を持っていなかったことから、クルーガーはグリシャに暴行。妹フェイはマーレ治安当局員のグロスに連行され、その後犬に食わせられ命を落とすことに…。
「もう帰ります」というグリシャに、クルーガーは飛行船を見て行くよう声をかけます。それは、もしそのタイミングでグリシャが帰ればフェイと同じくマーレ治安当局によって処分される可能性があったからでしょう。
クルーガーが同じエルディア人であるグリシャに暴行を加えたのも、グロスに自分がエルディア人であることを悟られないようにするためだったと推測されます。
『進撃の巨人』クルーガーとグリシャの再会
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クルーガーは時を経てグリシャと再会することに…。
息子ジークによってマーレ政府に密告されたグリシャは、妻ダイナとともに楽園パラディ島に連行されます。
パラディ島に連行されたエルディア人が次々に壁から落とされ巨人化させられるなか、グリシャもかつて妹フェイの命を奪ったグロスに壁から突き落とされそうになります。
その時、横にいたクルーガーがグリシャを助け、グロスを壁から突き落とすのです。
その後、クルーガーはマーレ治安当局にエルディア復権派のスパイとして潜入していた“フクロウ”が自分であることをグリシャに打ち明けました。
『進撃の巨人』クルーガーは進撃の巨人の継承者だった!
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グリシャに自分がフクロウであることを打ち明けたクルーガーは、その後手の平を切って巨人化。
巨人化したクルーガーは、次々にマーレの兵士を討伐していきます。
クルーガーが継承していた巨人こそ『進撃の巨人』だったのです。
クルーガーがグリシャに進撃の巨人を継承
自分の正体がエルディア復権派であることを明かしたクルーガーは、その後グリシャに壁内に潜入して『始祖の巨人』を奪還するよう告げます。
さらに、クルーガーはユミルの呪い(巨人の力を継承した者は余命が13年になる)によって時間がないとグリシャに説明。
その後、クルーガーはグリシャを巨人化させ自分を捕食させることで、グリシャに『進撃の巨人』を継承させたのです。
『進撃の巨人』クルーガーがミカサやアルミンを知っている理由を考察
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クルーガーはグリシャを巨人化させる直前、グリシャにこんな言葉をかけます。
「ミカサやアルミン、みんなを救いたいなら使命を全うしろ」
その時、エレンはもちろん、ミカサもアルミンもこの世に生まれていないにも関わらず、なぜクルーガーの口から2人の名前が出てきたのでしょうか…。
以下では、この謎について筆者なりの考察をご紹介したいと思います。
クルーガーがグリシャにかけた言葉の意味とは
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「ミカサ」「アルミン」という名前が出る直前、クルーガーはグリシャにこんな言葉をかけています。
「妻でも子供でも街の人でもいい。壁の中で人を愛せ。それができなければ繰り返すだけだ。同じ歴史を、同じ過ちを、何度でも。」
上記のクルーガーのセリフを短くまとめると、「誰かを愛することができなければ過去の過ちを何度でも繰り返すことになる」のようになります。
このクルーガーが言う「過去の過ち」の意味とは、それまでの話の流れ的に『人々の争い』に相当すると考えられます。
つまり、クルーガーは「誰かを愛することができなければ、異なる人種間での争いが再び繰り返されてしまう」ということをグリシャに伝えようとしていたのではないでしょうか。
『進撃の巨人』にタイムループ説が浮上
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クルーガーの口からは3つの気になるセリフが発せられました。
「壁の中で人を愛せ。それができなければ繰り返すだけだ。同じ歴史を、同じ過ちを、何度でも。」
「ミカサやアルミン、みんなを救いたいなら使命を全うしろ」
「さぁ?わからない。誰の記憶だろう?」
ここでクルーガーが言っている「誰の記憶」とは、ミカサやアルミンの友人であるエレン・イェーガーしかいませんよね。
クルーガーがエレンの“記憶”を持っているということから、エレンはクルーガーよりも前からこの世に存在していることが考えられます。
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また、『進撃の巨人』第1話でエレンが目を覚ます直前に、ミカサがエレンに対して「いってらっしゃいエレン」と言っている描写がありますが、これは『エレンが再び未来をやり直す』ということを暗示するものであると筆者は推測します。
つまり、エレンはタイムリープをしているということではないでしょうか。
また、クルーガーの名前が“エレン”であることも引っかかりますよね。
このエレンのタイムリープの詳しい設定については、『進撃の巨人』の続編で明らかになるのを待ちましょう…。
『進撃の巨人』クルーガーについてのまとめ
ここまでは『進撃の巨人』の登場人物クルーガーについてご紹介してきました。
クルーガーが発した言葉を機に、『進撃の巨人』はエレンのタイムリープ物語である可能性が高まってきました。
『進撃の巨人』の今後の展開に注目しましょう!